WordやExcelのデータなんて信用していない
いきなりだが、WordやExcelのデータなんて信用していない。
前職の社長の教えだけど、ビジネスソフトのWordやExcelや一太郎データからのDTPは、PDF変換してイラレデータに、それをカンプ出力してそこからスタートだ。
イラレやインデなどのDTPソフトとは違って、データを開く環境でレイアウトが変わってくるから、最初の変換データでのカンプの時点で、あーだこーだと言ってもどうしようもない。イラレにしたデータから直して行くしかないから。
いくら前回の印刷物(数年前)に直し箇所が書かれていて今回出力したカンプとレイアウト違いがあっても、それは「最初の変換データでのカンプの時点」なのだ。いくら内校しても合うわけがない。この数年間でリセットされて、また最初からスタートなのだ。
印刷会社の現場をあまり知らない営業マンや、お客のいうことが全てだと思っている経営者は、ここが判っていない。
「お客のいうことは絶対。」
ではない。
「お客のいうことが間違っていたら、やり方を教える。」
これが正しい。
今の印刷業界が衰退したのは、DTP化の影響と、そのDTP化に付いて行かなかったベテラン営業マンが、正しい情報をお客に伝えなかったことの2点によるだろう。
そんな、老害営業マンが社長になり会長になると会社の経営方針そのものが古臭く、いくら今のご時世に合わせて革新したいと考えても、基本的な概念にとらわれて変われないだろう。
その会社の行く末は、安売りと短納期しか残っていないだろう。
世間の常識は変わるけれど、世間の常識に合わせるのではなく、世間の常識を作って行く気持ちでなければダメだろう。